こんにちは 終活者です。
以前、携帯ブログをやっていた
振り返ってみると、15年くらい前かな。
オレは携帯の無料ブログをやっていた。
(まだスマホが無かった時代なんだけど、そう考えるとスマホの登場って結構最近なんだね)
この頃は携帯でネットとかブログとかって、まだそれほど一般に広まっていなかった。
携帯版Googleもまだ登場していなくて、サイトを探すのはランキングサイトか雑誌がメイン。
オレの携帯ブログにも、雑誌記者から雑誌に載せてもいいですか~?って連絡があって紹介してもらったり、逆に知り合いのブログを紹介して雑誌に載せてもらったり。
良い意味で、アナログ的な人とのふれあいが多かった時代。
二十歳くらいの女の子と交流を持つようになった
オレのブログって、あるジャンルに特化してたんだけど、同じジャンルのブログ管理人や気が合う人達とコメントしあったりして交流してた。
(このへんは今も一緒だね)
ある時、ひょっこりと見知らぬ女の子からコメントがあり、それ以降、彼女もその輪の中に。
正確な歳は忘れちゃったんだけど、確か二十歳くらいだったと思う。
このジャンルに興味を持つ女の子はあまり多くなかったので、ちょっと気になる存在。
(ジャンルどうのこうのより、オレ達が楽しそうだったからみたいだが)
彼女のブログ更新頻度はそれほど多くなく、コメントも2~3日おきくらい。
それでもオレ達に馴染んでいて、楽しくやりとりをしていた。
カミングアウト
それからしばらくして、彼女はオレ達が見ることを想定したブログを書いた。
それを読んで驚いた。
彼女は脳の病気(脳腫瘍らしきもの)にかかっていたらしい。
内容は、コメントの書き込み回数が減ってしまうけど、これからもよろしくね!という趣旨だった。
オレ達を気遣ってか、そこからはそれほど重い空気は読み取れなかった。
きっと治るよ!
オレ達はそういって、彼女を励まし続けた。
しかし、彼女と交流出来る回数は徐々に減少・・・。
たまに更新される彼女のブログからは、症状が悪化していくのが分かった。
「今日は炊飯器のスイッチを入れようとしたんだけど、どうしてもスイッチの入れ方が分からなかった」
こう書かれているのを読んだ時は、その状況を想像して涙が出たっけ。
突然の書き込み
それからしばらくして、彼女からの発信は一切無くなった。
入院したのかと心配はしていたんだが、知る術がない。
そんなある日、オレ達のブログに、やたら丁寧な文章が書き込まれた。
それは彼女の母親からの書き込みだった。
そこには、
彼女が亡くなったこと。
生前、自分が死んだら、オレ達にお礼の書き込みをするよう頼まれていたということが書かれていた。
正常な意識でいられる時間が少なかった中、オレ達にお礼をするよう頼んだ彼女。
彼女にとって、オレ達はどういう存在だったのか・・・。
画面の先には人がいる
その頃に比べ、今のネット世界は殺伐としているように感じる。
つい、自分もそれに流されそうになるんだけど、見つめている画面の先にいるのは、今も昔も「人」に変わりはない。
例え顔を付き合わせていなくても、相手のことを思いやる気持ちを忘れないようにしようと心がけている。
彼女と母親のように。
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